エロゲ初心者の成長記録

一本もエロゲをプレイしたことがない筆者がプレイしたエロゲの記録を綴るブログ

『翠の海-midori no umi-』の感想【十九本目】

はじめに

夏の500円セールで安かったので買いました。ここ書くことなくない?って最近なってます。

 

作品紹介

ブランド:Cabbit

発売年:2011年

CG枚数:80枚(HCG26枚)

シーン数:21シーン

音楽数:Vo曲2曲&BGM15曲

プレイ時間:21h40min

推奨攻略順:『翠の海 推奨攻略順』で調べましょう。それかゲーム内で確認できる「カードモード」から数字が少ないのからやりましょう。

   クリア後追記:自分で考えて選択した方が面白いかも

受賞歴

   美少女ゲーム大賞2011総合部門18位

   同大賞15位

 

評価

          80/100

点数はノリでつけてます気に入らなくてもご容赦ください

・キャラ   9/15

記憶喪失で樹海に倒れていた主人公。記憶がないだけで勉強も運動も出来、ヴァイオリンも弾けるハイスペ男。選択肢によって色々精神状態が変わるので面白い。

余談だけど名付けにはモチーフや意味があるらしい。櫂はさしずめ翠の海の行き先を決めるオールと言った所?

 

みちる

cv.羽高なる

158cm/44kg/82/56/82

館のリーダー的存在。穏やかで優しく基本的になんでもできるので頼りにされているが怒らせると怖いとも言われている。

名前の由来はメーテルリンクの『青い鳥』

 

知紗

cv.小倉結衣

165cm/52kg/93/61/89

cv.小倉結衣、好き。明るく元気で屋敷のお姉さん的存在、というのはみんなの前で出す顔で夜には素を出す。小倉結衣さんこの悪女感ある演技がいい。感情が伝わってくる。櫂が来た時に屋敷で唯一屋敷脱出を考えている人。

名前の由来はそのままチシャ猫?(ラプンツェルのノヂシャと考察してる方もいました)

 

灰奈

cv.桃也みなみ

156cm/43kg/76/58/79

いつも笑顔で優しい気配り上手なメイドさん。よく掃除をしている。正直他のキャラが濃くて埋もれ気味な気もするが個別√は声優さんの熱演が光っていた。

名前の由来は灰かぶり姫(シンデレラ)かな、と。

 

陸乃/空音

cv.鈴谷まや

150cm/40kg/75/56/78

言動と行動がほとんど同じ双子。よく図書室で本を読んでいる。タロット占いをよくしている。なんか何書いてもネタバレになりそうなんでもうやめます。

名前の由来はさっぱりです(宮沢賢治の『双子の星』が由来と予想されている方もいました)(END名的におそらく合ってる?)

 

cv.金田まひる

138cm/35kg/72/54/73

ロリ。ロリは好きだけどあんまりキンキンしてる声は好きじゃない。いつも眠そうで中庭のベンチや教室などところかまわず寝てしまう。頭が悪い(直球)。

名前の由来は自信はないけど『いばら姫』な気がする。

 

沙羅

cv.手塚りょうこ

170cm/54kg/85/61/83

一日に数回しか部屋から出てこず食事も部屋でとる謎の少女。なんか何書いても以下略。

名前の由来は全然わかりません。

 

真希奈

cv.霧島はるな

160cm/48kg/80/58/78

櫂の後に屋敷に来ることになる少女。

何も分からない不安から周囲に当たることがある。精神的に少し不安定。

名前の由来は作中で言われているので『デウス・エクス・マキナ』で確定だと思う。

 

・シナリオ   13/15

舞台がかなり特殊で掴みは抜群。序盤から中盤にかけては館の謎、終盤は閉鎖的コミュニティでの人間関係を主軸に進めており、館の謎を期待していると肩透かしを食らうかもしれないが閉鎖的な人間関係も面白かったので個人的にはよかった。

 

・CG/音楽   7/10

CGは綺麗。特に水のキラキラしてる表現や日差しの表現が綺麗だった。

音楽は弦楽器を用いたBGMなど珍しいものがあり、舞台と相まって独特の美しさ、悲壮感を演出していた。ただそこまで悲しいか?みたいにな場面にも使われるのでちょっとBGMとしては強すぎた気もする。15曲と少なめなのも少し残念。各々のテーマBGMみたいなのは好き。

 

・エロ   6/10

年代的な、ね?しょうがない。ただ「絶望の見える場所で」など個人的に刺さる物があった。

 

・特色   10/10

特殊な舞台設定と閉鎖的なコミュニティでの人間関係、これが翠の海の魅力の大部分を担っていると思う。

 

・不満点   -5/-10

・起動するたびに画面のサイズが元に戻るので毎回最大化しないといけない 

・選択肢の時だけ右クリが使えなくなる

・configの時に少しロード時間がある

等々設定が少々不便なところがあった。

話の内容的にはサスペンスに振っていることもあり、恋愛描写が希薄な気がした。これは最近『かけぬけ青春スパーキング』や『ラズベリーキューブ』のなどキャラゲーをやっていることも大きいかも。

 

 

個別√(END別)

END2:生かされ

館の秘密を追求しようとすると辿り着くEND。外部に人がいることをぼんやり明かすことで館の存在がファンタジーなものでないことがわかる。衝撃を与えつつ、情報も得れるいいBADEND。まあ何が言いたいかと言うといきなり殺されてすっごいビックリした

 

END4:逃亡

館の秘密の追求を一旦やめると辿り着くEND。

館の秘密も何も分からないけど知沙と共に館から脱出を目指す√。脱出にはワクワクさせられたし、道が途切れた時や紐が切れていた時の悲壮感は半端じゃなかった。結局脱出には失敗してしまい野垂れ死にするのもいい。1番好きなEND。Hシーン名の「絶望の見える場所で」がいい味出してる。

 

END3:殺人者

拓真を探し、拓真の死体を見つけてしまい、更に必死に気を落ち着けようとすると辿るEND。正直拓真を探す選択肢の方が感情移入できるので拓磨を探さない選択肢で辿り着く(双子と沙羅以外の)ヒロイン√よりもこっちの方が好き。

誰かが殺したという疑心暗鬼から誰も信じられなくなり、真実を知りたい一心で殺される。多少軽率な気もするけど櫂の精神状態を考えれば妥当で、もし普通の人が翠の海に放り込まれたらこのENDか生かされENDを辿りそう。

 

END5:狂気の中で

拓真の死体を見た櫂が動揺し狂うEND。ここまで明らかにThe狂ってるって感じの狂いっぷりはこのENDだけ。優希があまりにも良い奴すぎる。不憫。沙羅が思ったより良い奴そうで驚いた覚えがある。

 

END11:赤い塔

WSS(私が先に好きだったのに)END。この脳破壊されてそうな感じ素晴らしい。このENDを初めてやった時衝撃を受けた。この館の人って全員狂ってね!?ってなったからである。というかこのEND、1番人が死ぬんじゃなかろうか。もし死ななかったとしたら残された人達はどうするのかも気になる。

 

END10:永遠の楽園

みちるの言うことを受け入れ、みちると仲良くなると辿り着くEND。この√の自分で考えることを放棄してる櫂嫌いじゃない。館の真実を知らずただただ純粋に楽園を享受してるのでこの√の櫂が真実を知ったらどうなるのか気になる。

 

END14:必要な人間

めっちゃ勉強したら、館から出られた!あんまり好きじゃない。というのも外に必要な人間と判断されれば出れるって言うのがあまり納得できなかった。館は簡潔に言えば金持ちの違法児童養護施設(もっと悪辣だけど)みたいなものでそこから勉強ができるだけで出していいのかなってなる。

 

END12:幸せのため

新しく館にやって来て楽園に適応できなかった真希奈の√。是非はともかくこの√ともう1つの真希奈√の冒険心は買いたい。メインヒロインが幸せになれない、殺されてしまう個別√なんて他にどれだけあるんですかね。しかも殺すのは主人公という。狂気の中でENDでも櫂は殺人を犯しているわけですが、真希奈の不安定な精神状態や櫂の拓真を忘れ楽園を信じきっている櫂、そしてちゃんと殺す場面を描いた(『狂気の中で』で描くわけにはそりゃいかなかったけど)こっちの方が好き。

 

END13:永遠の幸せ

正直何が何だか分からなかったEND。

いきなりループ系ホラーになって理解が置き去られた。

批評空間かブログかは忘れましたががこの√について『デウス・エクス・マキナ』を踏まえて考察されている方がいてその考察が個人的にすごく納得のいくものだったので気になったら探してみてください。

 

END6:瞬く星の下

凡そ大部分の人がこの√か沙羅√で館の真実を知るんではなかろうか。まあ館の話は一旦置いといて、陸乃と空音の話をしよう。一言で言うと「陸乃ちゃんかわええ~」である。だって双子はほぼ無表情でクールな感じだと思ってたらいきなり感情見せてくるんだものかわいいよ。空音のために一緒に楽園に来たという健気さもいい。まあそれは空音を苦しめてたんですが。

自分と他者を比較して自分を卑下する。空音にとってはその対象が陸乃だった、という話なんですが空音目線確かに怖いですよね。自分と全く同じ外見の、自分より少し優れた存在。肉親なので離れることも出来ず自分の劣等性を年中見せつけられる。そしてそんなことを気にしてる自分がまた嫌になる。

誰しも抱え得る問題だと思いました。館関連はあっさり脱出出来すぎて少し拍子抜けだった。

 

END7:護るべき者の隣で

なんか一人だけ萌えキャラしてた人の√。沙羅自体に何かあるわけではなく、双子の問題を沙羅が解決するのを手助けする感じ。最初に会った時の印象でクールで怖いキャラを想像していたのでギャップに驚かされました。

 

END8:解けない魔法

記憶と憎悪を受け入れ、楽園での生活を選ぶと辿り着く√。櫂も灰奈も過去が重かった...。でもなんでか影薄く感じちゃうよ灰奈...。そして雑処理された真希奈...。館からの脱出が全て双子と沙羅に任せきりでそれで脱出出来ちゃったのは残念。残された空音の方が気になる。自分を解放できるのだろうか。

 

END1:青い鳥のため

みちるに正面から殺されるEND。最期にみちると櫂が昔会っていたという新事実をぶち込んでくるのがいいですね。過去が気になるようにさせられました。

 

END9:幸せの茨道

紡に救われる√。楽園を保つために紡と一緒に殺人を行うEND。メリバ感溢れてて好き。紡もナチュラルに狂っててよかった。そしてまた死ぬ真希奈...。

 

END15:踏み出した道

千紗に全て話すと辿り着くEND。結末が若干肩透かしではありましたが、結末に辿り着く過程は1番好きです。このこっからどうするんだ感。千紗の二面性がクローズアップされていて黒千紗もよかったしデレまくってる千紗もよかった。俺とキス耐久しよう。

ただ拓真が殺されるならこの√の千紗は殺されるだろとは思いました。END4では探しに来てないのに(いやもしかしたら探してたのかもしんないけど)このENDだと探すのも分からないし。

 

END16:翼広げて

青い鳥が外へ旅立つEND。実質的なTRUE√?櫂の父親が救世主とかいきなり言われてよく分からなかった。その救世主さんはなんで息子の楽園送りをOKしたのか。そして帰ってきた息子に他に言うことあるだろ。

あと殺人を懺悔した後、殺人現場でHするな。ちょっと不満が残る√でした。

 

総評

序盤中盤で高まった期待値に終盤が着いて来れなかった印象。館関連にも矛盾や納得いかないところが多々あった印象。こう見るとあまり良くない作品っぽく聞こえるけど序盤中盤は本当に名作だったし、雰囲気はすごく出ていた。こういう全体通してダークな作品をやるのは初めてだったんですが楽しかったのでこういう作品もやって行きたいです。