エロゲ初心者の成長記録

一本もエロゲをプレイしたことがない筆者がプレイしたエロゲの記録を綴るブログ

『もののあはれは彩の頃』の感想【二十三本目】

吉と出るか京と出るか、縁もゆかりも賽次第

はじめに

このブログはネタバレしかしていません

このブログは個人の感想です

もう記憶が定かではないけれど「冬茜トムさんというシナリオライターはすごい」みたいなのをtwitter(X)聞いてやってみよ!ってなったやつ。

作品紹介

ブランド:QUINCE SOFT

発売年:2017年

CG枚数:90枚(内HCG28枚SD10枚)

シーン数:12シーン

音楽数:Vo曲2曲&BGM22曲

プレイ時間:27h50min

推奨攻略順:END1→2→3→4→TRUEが無難?

評価

          85/100

・キャラ   23/30

東雲 暁

割とポジティブで勝ちを目指すけどできたら他の人とも仲良くしたいな、みたいな過去の境遇と戒の最強さを除けば本当に普通の人のような感じがした。

悪い運勢が出る可能性もあるけれど良い運勢が出た時は計り知れないんですよねこの戒。他の戒はそのマス目にしか影響を及ぼせないのに天縁だけ、本人も知らないところで巡り巡って本人に良い影響を及ぼすことが出来る。終盤に少し触れられたように序盤で出していた大吉がこの結末を導いたなら最強の戒と言って申し分ないのかなと。

野々宮 京楓

cv.三暗あん子

164cm/83/64/86

一応、センターヒロインみたいな立ち位置なのかな?仕方ないとはいえ唯一共通ENDで恋仲にならないのでなんか影が...。

駒として与えられた役割で暁と敵対しているというある種洗脳?されているみたいなかなり独特な立ち位置のキャラで面白かった。

戒「宿縁-罪業天秤・痛み分け」←これ1番かっこいいと思ってる。罪業天秤とかいうワードがかっこいい。心の中の厨二が騒ぐ。

鬼無水 みさき

cv.相模恋

155cm/85/58/83

この娘の正妻感すごい。なんでなんだろう。物腰が醸し出す余裕なのか。それとも能力と言い、そこはかとなくBLEACHの織姫を思い出すからだろうか。

理想を追い求めながらも現実を見据えて行動するという一歩間違えたら破綻しそうなのにしっかりキャラが立ってて良かった。

クレア・コートニー・クレア

cv.橘まお

172cm/84/62/87

172cmという身長のせいで当初一方的に敵視していた。謝りたいです。かわいい。抱えている人間関係の悩みとかこの作品で一番人間味を感じられたので好き。あと外人とかハーフがわりかし癖なのでそれも好き。カタコトかわいい。

琥珀

cv.白雪碧

146cm/70/55/73

そもそも人間じゃなかった系女子。女子?雌?まあ最後人間になったし女の子ということで。個人的には共通END3の猫のままの儚い感じが好きだけど。登場人物でも随一のトリックスターで彼女?に関する仕掛けに関しては多少強引ながらも脱帽しました。素直に賞賛したい。

・シナリオ   28/30

前評判通り伏線回収が素晴らしかった。最初に共通END2を見たときは良く言えば王道、悪く言えば正直思ったより無難だなと感じましたがEND3END4と度肝を抜かされることも度々ありながらもインパクトだけでなく整合性もしっかりしていて後からなんで気づけなかったんだ!こんなに伏線あったじゃないか!と思わせる絶妙なバランスでもう何が言いたいかと言うと絶賛したい!素晴らしい!共通END3とEND4はもう手放しで絶賛できる!

・CG/音楽   24/30

CGは男キャラが少し雑な気もしたが(主人公最初ショタかと思た)、女キャラはかわいかったのでまあ良かった。

枚数もあまり多いほうではないが、能力使用時のCGだったり、作中何度も使われるようなCGもあり少なさを感じさせなかった。

音楽もゲーム中に流れた時はOPED共にあまり印象に残らなかったのだけど、改めて聞き直したら予想外にいい曲だった。

個人的にはBGMのタイトルが和風テイストなのが結構好きだったりする。「軍立ち」「勝ち鬨をあげろ」「鬼一口」あたりがテンポよくて好き。特に「勝ち鬨をあげろ」は今までやってきたBGM全部合わせても上位に来る良BGM。

・エロ   6/10

本編中にエロシーン挟むのは雰囲気ブレイクになることは分かる。おまけのような個別‪√‬でそんな尺を割けないことも分かる。でもさぁ!そんなのってさぁ!ないだろ!!!!!せめて!前後の描写ぐらいさぁ!頼むよ!!!

あ、でもCGと声優さんが良かったのでまあ良かったです。

・特色   9/10

圧倒的な世界観。これに関しては今までやってきたゲームと比べてもトップクラスだと思う。不思議で謎も沢山あるのに引き込まれる世界観。圧巻です。

・不満点   -5/-10

作中のほとんどが双六世界の話で現実世界の話がとても少なくそれに比例していわゆる日常シーンも少なかった。キャラにとても愛着が湧いたので日常シーンがもっと見たかった。

クレア父や物部、カラスはどうやって出会ったのか、どうやって双六世界の存在を知ったのか等もっと深堀りしてほしい謎がちょこちょこあった。

個別ルート

共通END2

別名みさき‪√‬

最初に入った√がこの√だったのもあり、諸々の謎が回収されなかったことにちょっとえ?ってなったことは否めない。幼なじみ4人で縁と戦うという王道展開も無難だなってなった。ただ面白くなかったかというとそうでもなくてカラス、黎、クレア、琥珀を殺した縁は強大に映り絶望感があった。というかメインヒロインが死ぬと思ってなかったのもあってクレアと琥珀が死んだ時は(死ぬつもり無かったとはいえ)庇ってくれたことも相まってとてもショックを受けた。他の√と異なりどんでん返し的な要素は少なかったけどしっかり無難に面白かった。

共通END3

別名琥珀

彩頃全√でこの√を最も評価したい(上からでごめん)。グランド√を入れても最も面白かったし度肝を抜かれた。どんでん返しに気づいた時の頭に電流が走る感覚は今でも忘れられない。というか今でも信じられない。黎が気づいた賽の出る目は決まっているというのもそうだし「猫は赤色が見えない」たったこれだけの何の役にも立たなそうな情報1つで盤面が全てひっくり返る。あの感覚は素晴らしい。琥珀が見えないからといって暁もルールの適用外になったり引っかかる部分は感じたがそんなことどうでもいいと思えるくらい驚嘆した。みさきが蟲というのも完全に騙された。確かに序盤はみさきの性質も相まってみさきの自死も視野に入れていたが、他の犠牲者が出るにつれ、その可能性を排除していた。他の2人は事故死というのは掟破りだが、ただの事故死ではなく「天縁によって引き起こされた」事故死、ということが説得力を増しこのトリックを成立させながら天縁のポテンシャルの高さを示していた。このポテンシャルの高さこそ物部が天縁を狙う理由なのだからシナリオ構成もまた類稀なるものだと思う。

総じて言うとこの√があるというだけでシナリオに満点をつけられる。大満足!

共通END4

別名クレア√

終盤の破壊力こそ共通END3には劣るものの、全体的な面白さはこちらが勝っていた。この√ではこれまでの√と比べ自由度が段違いで運要素もほとんどない(実際のところ共通END3の方が運要素はないわけだが)。頭脳戦要素が強く各々が考えて行動している感があってプレイしていてとても楽しかった。ていうか正直みんな頭良くてなんでこの行動してるのかよくわかんない時もあった笑。後であ、これそーゆーこと!?ってなったり。特に最後の位置入れ替え無限ハメはもうどうやったらそんなん思いつく?頭良すぎか?気づけるカラスも頭良すぎか?ってなった。というか共通√だと唯一クレアだけは助かる√ないんだよね...(まあ別に他のヒロインも助かってる訳じゃないけど)。なんか切ない。

TRUEEND

TRUE√にしようかグランド√にしようか迷ったけどTRUEの方がそれっぽいなってなった。正直この√に対して絶賛はできないがそれでも総決算として十分な出来だとは思う。

新たな道、第参面が出てきた時は盛り上がったし、みんなを仲間にしていくパートも最終章という感じがしてとても良かった。ただ黒幕が物部総司というのはやはりどうにも唐突だと感じた。そりゃメタ視点で言えば立ち絵があって物部が黒幕なのは何となくわかるのだけど暁達視点でどうやって分かったのかさっぱり分からなかった。それ以外は本当に良かった。京楓の伏線、人称の仕掛けはビックリしたし、掲示板の閲覧1が物部と気づいた時は背筋がゾクッとした(明言はされてないがまず間違いないと思う)。最後の「有為転変は世の習い」を使用した「隣人を忘却する」も天才か?ってなった。いやこの仕掛けを思いつく冬茜トム先生も天才だし、何度もやったからと言ってそんな咄嗟に効果とマス目が出てくるみさきは天才だよ。

総評

もう本当にシナリオが素晴らしかった。序盤は不思議世界に翻弄され、中盤は色んな謎や双六を勝ち抜くことに必死になり、終盤は怒涛の伏線回収。もう「彩頃?面白いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。だけど...俺は負けないよ」だった(最近知ったにわか)。ちなみに謎は全く分からなかったので完敗でした。1番好きなのはやはり共通END3かなー。圧巻だった。

どうでもいいけど、ヒロインと恋仲になった時だけ上がれるって暁くんヒモ適正の塊じゃね?